猫の乳腺腫瘍とキャットリボン運動

実家で生活している猫Puffy(ブリティッシュショートヘアー、♀、11歳)が初めて乳腺腫瘍(乳がん)を患ったのが2018年12月。乳腺1か所に直径ゴルフボール大の腫瘍ができて、2019年1月に切除術を実施し、その後数週間の抗がん剤投与を経て寛解。毎月の定期健診と2か月に一度のレントゲンで転移の有無をチェックしてきました。

転移を認めることもなく、1年以上が経過したつい先日、左腋下(リンパのあたり)に小粒ながらのしこりをみつけ、それがまたたく間に親指頭大に成長し、4月4日に病理検査のために切除術を実施しました。本日4月12日、抜糸を兼ねての診断ではやはり悪性腫瘍とのこと。乳がんの再発です。本日から1週間、分子標的薬(チロシンキナーゼ阻害剤)のトセラニブ(パラディア錠)を投与することになりました。

トセラニブはゾエティスというアニマル専門の製薬会社から出ている分子標的薬ですが、このゾエティスは、元はファイザーなんですね。ファイザーから2012年にアニマルヘルス事業として独立したらしいです。

ゾエティス社のウェブサイトをみると、トセラニブは2009年に 初の犬の肥満細胞腫を治療する抗ガン剤 として発売。最近では猫の扁平上皮癌や乳腺腫瘍にも用いられるとのこと。副作用は胃腸障害(下痢など)が約半数、血液毒性もみられるようです。でも全身抗がん剤に比べたら副作用は少なくて済むのではないかと思っています。

Puffyは11歳という年齢と再発ということ、再発場所がリンパに近いということで、現時点では触手によるしこりは認めないものの、投薬治療をすることになりました。副作用発現が少なければ、当分の間このトセラニブのお世話になるようです。

ゾエティス社のウェブサイトから、 一般社団法人日本獣医がん臨床研究グループ の運営している『キャットリボン運動』のサイトを見つけました。「乳がんで苦しむ猫をゼロにする」という宣言のもと、運営されているようです。チャリティとしてかわいいピンバッジを購入してみました。 少しでも獣医師の先生方の運動のお役にたちますように。https://catribbon.jp/about/

#catribbon #catbreastcancer

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